100種類の仮想通貨を持つFPの投資メモ

仮想通貨を100種類買ってみました。その顛末と、気づきをシェアできればと思います。

仮想通貨の怖さ(5)

仮想通貨の怖さシリーズその5です。

→初回から見る方はこちら

 

 

(5)セキュリティリスクがある

 

 誰かの不正により、自分の仮想通貨を失う恐れがあります。
 ここでは総称してセキュリティリスクとしますが次のようなものが考えられます。

 

 ・個人の仮想通貨が盗まれる可能性

  取引所の自分の口座に不正にログインされたり、または個人管理のウォレットが盗まれたりするケースです。

 

  たとえば取引所のログインIDとパスワードがばれて、他人にログインされてしまった。
  そうすると勝手に通貨を売買されたりどこかに送金されたりしてしまいます。

 

  取引所のIDとパスワードがバレなくとも、たとえばスマホやパソコンごと盗まれてそこから取引所にログインされることも考えられます。
  (セッションが残っていればアクセス可能です)

 

  ログインのID・パスワードに限らず、過去にはZaifで、APIの認証情報を突破されて仮想通貨の口座から資産が流出したという報道もあります。

 

  もちろんこのリスクは自分の努力である程度軽減することは出来ます。

  ・パスワードを他のサイトと違うものにする
  ・パスワードを複雑なものにする
  ・パスワード(やAPIキー)が他人にバレないようにする
  ・2段階認証を設定する

  ただ完璧というものはありませんし、セキュリティを高めると普段の使い勝手が悪くなる面もありますので難しい面もあります。

 

  ここまでは取引所に通過を預けていることを念頭に置きましたが、個人管理のウォレットでも同様です。
  鍵が盗まれてウォレットにアクセスされてしまったり、ハードウォレットを物理的に盗まれてしまうなどのリスクは当然あります。

 

  このように一般的なセキュリティリスクで、自分の個人の仮想通貨が盗まれる可能性があります。

 


 ・取引所の仮想通貨が盗まれる可能性

  次は取引所が被害者になるケースです。

 

  仮想通貨取引所は、多数の資産を預かっており、ハッカー(クラッカー)にも狙われやすいだろうというのは一般的にも想像できることです。

 

  古いものではマウントゴックスの流出事件が有名です。ハッカーに狙われたものと、内部犯行両方の事件があったと言われています。

  またコインチェックの流出事件も有名ですね。

  海外も含めると、そして公表されていないものやまだ発覚していないものもあると考えると、実際こういった事件がどれだけあるのか正確に把握することは出来ません。

 

  当然取引所としては、自社のシステムがハッキングされたり資産が盗まれないために神経を尖らせていると思います。また過去の事例も踏まえて対策しているはずです。

  そういた意味ではそう簡単に盗まれたりしないと思いたいですが。。。

  現実的に、いつどこでどのような事件が起きるのかはわかりませんし、その結果自分が預けている仮想通貨が被害にあう可能性も否定できません。

 

 これを根本的に防ぐには、取引所に預けないようにするしかありません。

 またできる限り信頼できる(財務的に強い・運営会社が信用できる)取引所を使うというのが次善の策になると思います。

 

 

・取引所が詐欺または不正を働く可能性

 取引所が加害者のケースです。

 

 そもそも取引所といいつつ、実態がともなっていなかった。

 預かっていた資産を流用していた。

 また故意ではなくとも、取引所の経営がうまくいかず破綻した場合も結果的に自分の財産を失う可能性があります。

 

 このように、取引所側の故意や過失で、預けた資産が戻らないという可能性はじゅうぶん考えられます。

 もちろん、日本で金融庁に登録されている仮想通貨取引所において、そうそうこのようなことになるとは思えません。完全な詐欺というようなものは考えづらいですが、経営状態が悪化した結果なにか悪いことをしてしまう、とか破綻してしまうという会社は出てきてしまう可能性はあります。

 また海外の取引所では、どこまで信用できるかも含めて全て個別に判断していく必要性があります。取引所といいながら実態が伴っていない、ということも十分あるわけです。

 

 こちらも根本的な対策としては、そもそも取引所に預けないようにするしかありません。

 またできる限り信頼できる(財務的に強い・運営会社が信用できる)取引所を使うというのがやはり次善の策になると思います。

 


・その仮想通貨が詐欺である可能性

 

 これは正直たくさんあると思います。

 というか詐欺なのかどうかは、外から見ている限りわからず、結果でしか判断できないところが難しいのです。

 

 「私は詐欺の仮想通貨を作りました」と言って募集する通貨はいないでしょう。

 

 ではたとえば初期に大量の仮想通貨を配って、さらに価格を無理に釣り上げることで実態以上に時価総額を上げる通貨というのはどうでしょう。

 実態のともなわない、詐欺的な流通です。「時価総額があがったら自分だけ売り抜けよう」と創業者が思っていたとして、実際にそのようにしたとします。

 しかし結果的にその通貨が流通して長く存在するとなる場合もありえます。

 

 なので、詐欺かどうかはその仕掛ける側の意図にかかわってくるのですが、最終的にそれで誰がどれだけ被害を受けるかは、結果が出てから出ないと分からないのです。

 

 色々書きましたが、下記に集約されます。

 ・詐欺的コインはおそらくたくさんある

 ・そういったコインで被害にあう可能性がある

 ・しかし結果が出てみないことには詐欺かどうか、損するかどうかは分からない

 

 この被害を防ぐのは大変むずかしいのですが、とりあえずリスクを下げるのは十分流通の実績(取引量や取引開始からの年月など)がある仮想通貨を選ぶ、というのがリスクを下げる方法かなと思います。

 

 

ということで今回は仮想通貨のセキュリティリスクについて書きました。

 ・個人の仮想通貨が盗まれる可能性

 ・取引所の仮想通貨が盗まれる可能性

 ・取引所が詐欺または不正を働く可能性

 ・その仮想通貨が詐欺である可能性

どれに当てはまっても、自分の仮想通貨を失う可能性があるわけです。

本文に書いたようにそれぞれ対策を取り、少しでもリスクを軽減させましょう。