100種類の仮想通貨を持つFPの投資メモ

仮想通貨を100種類買ってみました。その顛末と、気づきをシェアできればと思います。

仮想通貨の怖さ(3)

仮想通貨の怖さシリーズその3です。

→初回から見る方はこちら

 

 

(3)自分で自分の仮想通貨にアクセス出来なくなる可能性がある

 

これは仮想通貨を「どこに」置いているかによって注意すべき点が変わります。

 

■自己管理のウォレットの場合

自己管理のウォレットを失うと、その中に入っている全ての仮想通貨は二度と引き出せなくなります。

 

たとえば自分のパソコン上にウォレットを作って仮想通貨を保管していたとします。

しかしパソコンの調子が悪く起動出来なくなった……。

こうなるとピンチです。

パソコンでもスマホでも、壊れることはあります。マルウェアに感染することだってありえます。紛失したり破損したりすることもあります。盗まれる可能性だってあります。

このように何かのきっかけで自分のウォレットにアクセス出来なくなってしまう可能性があります。

 

これを防ぐにはバックアップを取りましょう。

 

しかしバックアップを作ると、今度はそのバックアップを適切に管理しないとセキュリティリスクが生じます。

最低でも強固なパスワード等で鍵をかけましょう。

 

しかしパスワードで鍵をかけると、今度はそのパスワードが分からなくなったら、ウォレットを開ける事が出来なくなります。

 

ということでパスワードもちゃんと管理しましょう。

万が一そのパスワードが漏れるとセキュリティリスクになります。

 

ではちゃんと管理すると考えたときに、パスワードをパソコンで管理すると流出するかもしれないし、紙や付箋に書いたら誰かに見られてしまうかもしれないし・・・これまた悩ましいものです。

 

ここまではソフトウェア的なウォレットについて書いていましたが、ハードウォレットで管理している場合はまた別のリスクがあります。ハードウォレットが盗まれる、火事で燃える、紛失するといったものです。

 

とにかくウォレットに仮想通貨を保存した場合、そのウォレットを失うと2度と取り出せなくなります。

これはけっこう怖いです。

 

 

■仮想通貨を日本の取引所に預けている場合

 

CoincheckZaifといった日本の取引所に口座を開設し、その中で仮想通貨を管理していたとします。

その場合はどうでしょうか?

 

まずハッキングの可能性があります。

過去には日本の大手取引所でもハッキングされて流出した事があります。

必ずしも安全とは言えません。

 

といっても当時に比べると今は管理も厳しくなったので、安全性は(相対的に)向上しているでしょう。

個人のパソコンでウォレットを管理するよりは、まだ良いのかなと予想します。

また仮に取引所から仮想通貨が流出したとしても、会社が責任を追ったり、金融庁も動かざるを得ないと思われます。

 

日本の取引所は、金融庁に必ず「暗号資産交換業者」として登録をしています。金融庁がお墨付きを与えるわけでも保証するわけでもないとはいえ、監督省庁が全く知らぬ存ぜぬというわけにもいかないでしょう。(特に社会的影響が大きい場合は)

 

ハッキング等の不正や、倒産以外でアクセス出来なくなる可能性はあるでしょうか?

日本の取引所の場合、仮にIDやパスワードが分からなくなってもおそらくアクセス手段は残っています。本人確認をしていますので、何らかの方法で自分の口座にアクセス出来る可能性は高いでしょう。

自己管理のウォレットなら、仮にパスワードを失ったら仮想通貨を取り戻すのは困難です。
それと比べれば、取引所が「自分の口座を管理してくれている」という観点ではちょっと安心なのかなと思います。

 

ただIDとパスワードがばれると、世界中からアクセス出来てしまいますので、せめて2段階認証は設定してセキュリティを高めておきましょう。

 

■仮想通貨を海外の取引所に預けている場合

 

これはリスクが高まります。

そもそもどの国のどんな人が運営していて、何かあったときは誰が責任を取るのか。相談する先はどこか。

こういったリスクが取引所ごとに大きく異なります。そのため、まずその取引所を何を持って信頼するのか、から考えなければなりません。

 

私はBinanceを最も良く使っていますが、仮にBinanceが不正をおこなったり破綻した場合には、おそらく自分の仮想通貨を取り戻す事は出来ないでしょう。

 

今のところ日本人が海外の仮想通貨取引所を使うことは問題ではないのですが、完全に「自己責任」となって誰も守ってくれません。くれぐれもご注意ください。

 

またBinanceもそうですが、本人確認等無くても簡単に口座を作れるところが多いと思います。

便利なのですが、逆に何かあったときに「自分の口座が自分の物であると証明する」のは 困難になってしまいます。IDとパスワードを失うともうおしまいだと思われますので、その点も特に注意したい点です。

 

 

ということで、今回は「自分の仮想通貨に自分でアクセス出来なくなる」という怖さについて書きました。

お財布にお金を入れていても、銀行にお金を預けていても、証券会社に株を持っていても、突き詰めればどれもリスクは考えられます。

 

しかし仮想通貨を実際に保有すると、普段慣れ親しんでいる資産管理と比べると失うリスクが高いような不安は感じます。

まあちゃんと自分で管理していれば逆にリスクが少ないという見方も出来なくは無いのですが、"ちゃんと"の部分が、大事ですよね。